内モンゴルとの絆

 
家畜とともに生きてきたモンゴルの人たち
 
家畜とともに生きてきたモンゴルの人たち
昔から、モンゴルの人たちにとって、馬や羊、牛などの家畜は、生きていくために必要な、言わばパートナーのような存在でした。
移動するために乗ったり、乳をいただいたり、あるいは肉をいただいたり。
馬の乳を発酵させてつくる馬乳酒や、お客さまがいらっしゃったときの豪華な羊肉の料理を見ても、それがわかります。また、家畜のフンを乾燥させたものを竈に入れ、燃料として使っていたという話しを聞いたこともあります。
生活のいろいろな場面に、家畜とともに生きてきたモンゴルの人たちの知恵が生きていました。
いまとなっては、内モンゴルの人たちも農業を営み、車を利用したり、あるいは魚などの食材も手に入るようになり、昔ほど、家畜たちとのつきあいは薄れつつあるようですが、それでもダラス村のような郊外の村では、普通に家畜が飼われている光景が見られました。
日本でも、昔ながらの田園風景が消えていっているように、内モンゴルでも昔ながらの風景は消えていくのでしょうか……。ちょっと、寂しい気持ちもしますね。