内モンゴルとの絆
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アルタイ・内モンゴルの基礎知識(2) 私たちの緑化支援事業
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内モンゴルは、近年、沙漠化に悩んでいました。
気候変動などの自然環境の変化だけでなく、乱開発や過放牧などの人的要因によって草原が減少、風に吹かれて砂が舞い、人々が生活する土地も沙漠化の脅威にさらされていました。
1960年、82万平方キロメートルあった内モンゴルの草原が、1999年には38万平方キロメートルに減少したという報告もあります。
この事実を知った私たちがはじめたのが緑化支援事業です。
木を植え、砂が舞うのを抑え、再び緑の大地に。
私たちの支援事業には2つの大きな特長があります。
ひとつは現地の住民の方々が主体であること。私たちは、柵や井戸、苗などの資材を提供、木を植え、育てるのは現地の方々です。日々の世話をしなければ木も思うように育ちません。現地の方に監督の役目もお願いしています。
もうひとつは、現地の経済的な支援も視野に入れていることです。
沙漠が広がることで、草原だけでなく、農地も減少、現地の生活は困窮していました。
植えた木がある程度成長すると、間隔をあけるために、数本、伐採します。切った木は売ることができ、経済的な支援にもつながります。
この2つの大きな特長を持った緑化支援事業を、私たちは、20年以上、続けています。