内モンゴルとの絆

 
香ばしいかまどのかおり
 
香ばしいかまどのかおり
日本で、昔ながらの燃料は何かと聞くと、まず「薪」と答える人が多いでしょう。国土の約7割を山地が占めている日本では、薪は手に入りやすい燃料のひとつです。
大きな木があまり育たないモンゴルではどうしているのでしょうか。
昔ながらの草原の生活をしているゲルを訪れた際には、かまどに、大きな塊を焼べていたのを見て、その塊は何かと、聞いたことがあります。答えは家畜の糞でした。牛の糞を乾燥させて使うようです。牛の糞を乾燥させたものを「アルガル」と言って、モンゴルでは薪の代わりに使っていたといいます。牛の糞と言っても乾燥させてありますから、においはしません。むしろ香ばしいかおりがしました。日本人が焚き火のにおいに郷愁を感じるように、モンゴルの人は「アルガル」を炊いたにおいに郷愁を感じるようです。
昔のモンゴルの生活では、牛、馬、羊、ヤギ、ラクダなどの糞を乾燥させて、様々な場面で利用してきたそうです。
以前、植林地を訪問した際、竹をかまどに焼べて料理しているのを見たことがありました。竹は中が空洞ですから、そのままでかまどに焼べるには、大量の竹を用意しなければなりません。調理をする台所の床いっぱいに、竹があったのを覚えています。
糞を乾燥させて使う昔の習慣がなくなってきたのかもしれません。